墓じまいを考えているけれど、長年大切にしてきた墓石をそのまま活用したい、あるいは撤去せずに残しておきたいという悩みを持つ方は多いですよね。
ご先祖様との思い出が詰まった石を壊してしまうのは、心理的にも抵抗があるものです。
墓じまいで墓石をそのままにする場合、費用や手続きがどうなるのか、石材店への依頼や永代供養への改葬など、気になるポイントがたくさんあると思います。
この記事では、そんな墓じまいにおける墓石の扱いについて、メリットやデメリット、具体的な移設の相場などを分かりやすく紐解いていきます。
読めばきっと、あなたにぴったりの供養の形が見つかるはずですよ。
- 墓石をそのまま残すための具体的な条件
- 移設や再利用にかかる費用相場の詳細
- 墓じまいを進める際の行政手続きの流れ
- 親族や寺院とのトラブルを防ぐための心得
墓じまいで墓石をそのまま残せる条件と費用

- 墓石を撤去せずそのままにするメリット
- 墓地の管理規則による更地返還の義務
- 墓石の処分にかかる解体撤去費用の相場
- 墓石をそのまま再利用する改葬の仕組み
- 寺院への離檀料と墓じまいのマナー
- 閉眼供養で墓石から魂を抜く儀式の意味
墓石を撤去せずそのままにするメリット
墓じまいをする際に、墓石を壊さずそのまま活用することには大きな精神的メリットがあります。
長年家族を見守ってきた墓石には愛着がありますし、新しい場所でも同じ石にお参りできるのは、遺族にとっても安心感に繋がりますね。
個人的には、ご先祖様との絆を物理的な形で残せるのは、とても素敵な選択だと感じています。
また、新しく墓石を購入する必要がないため、石材の購入費用を大幅に抑えられる可能性があります。
質の良い石材を代々受け継いでいる場合、それを破棄するのはもったいないという側面もあります。
思い入れのある石を磨き直して再利用することで、伝統を守りつつ新しい供養の形を整えられるのが魅力ですね。
墓地の管理規則による更地返還の義務
ただ、残念ながら全てのケースで墓石をその場所に残せるわけではありません。
多くの寺院や公営霊園では、墓地の使用を終了する際に区画を更地に戻して返還することが管理規則で定められています。
したがって、お墓の場所を空ける以上、石をそのまま放置して去ることは原則として認められないケースがほとんどです。
これは次の利用者がその区画を使いやすくするためで、契約時に交わした規約に必ず記載されているはずです。
もし石を残したいのであれば、それは「その場所に残す」のではなく「別の場所へ移設する」という意味での検討が必要になります。
まずは現在のお墓の管理規則をしっかり確認することが、トラブルを避けるための第一歩になりますね。
墓石の処分にかかる解体撤去費用の相場
墓石をそのままにせず撤去する場合、どのくらいのコストがかかるのかは非常に気になるポイントかと思います。
一般的な石材店の情報によると、墓じまいの撤去費用は1平方メートルあたり10万円から15万円程度が相場とされています。
ただし、お墓の大きさや立地、重機が入るかどうかによって金額は上下するため、注意が必要かも。
例えば、山の上にあるお墓や細い道を通らなければならない場所だと、人件費が余計にかかってしまうこともあります。
以下の表に、一般的な撤去費用の目安をまとめてみました。
| 項目 | 費用の目安 | 備考 |
| 解体・撤去工賃 | 10万〜15万円(1㎡あたり) | 墓地の広さで変動 |
| 石材の処分代 | 3万〜5万円 | 石の量により異なる |
| 遺骨の取り出し | 3万〜5万円 | 1柱あたりの場合もあり |
| 区画の整地 | 含まれることが多い | 基礎の撤去も含む |
事前に複数の業者から見積もりを取って、適正な価格かどうかを判断するのが大切ですね。
墓石をそのまま再利用する改葬の仕組み
墓石を捨てずに、新しいお墓でもそのまま使いたいという場合は「改葬」という形をとることになります。
今の場所から石を解体して運び出し、新しい霊園に据え直すという流れですね。
この方法なら、ご先祖様から受け継いだ石を新しい環境でも引き継ぐことができ、供養の形を途切れさせずに済みます。
ただし、石を運ぶ距離が遠いと運搬費がかさみますし、古い石の状態によっては加工が必要になることも考えられます。
石材店さんに相談して、今の石が再利用に耐えられる状態か、移設先に持ち込みが可能かをチェックしてもらいましょう。
個人的な意見ですが、石の「引っ越し」は労力もかかりますが、その分だけ満足度も高い供養になるはずですよ。
寺院への離檀料と墓じまいのマナー
お寺にあるお墓を閉じる場合、これまでお世話になった感謝を込めて「離檀料」をお包みするのが一般的です。
離檀料は法的な義務ではありませんが、お寺との良好な関係を保ちつつ円満に進めるためのマナーといえます。
金額の相場としては、法要1回分のお布施と同程度の3万円から20万円くらいが目安とされているようですね。
あまりに高額な請求をされて困ったという話もたまに聞きますが、基本的にはお気持ちの問題です。
感謝の気持ちを伝えつつ、自分たちができる範囲で誠実に対応するのが一番かなと思います。
いきなり「墓じまいします」と書類を出すのではなく、まずは住職に相談という形で話を切り出すのがスムーズに進むコツですね。
閉眼供養で墓石から魂を抜く儀式の意味
墓じまいで石を動かす前には、必ず「閉眼供養」という法要を行います。
これは墓石に宿っている魂を抜き、単なる「石」に戻すための儀式で、「魂抜き」とも呼ばれますね。
これをしないと、石材店さんも恐れ多くて作業ができないというケースが多いので、欠かせない工程です。
閉眼供養を行うことで、私たちは心理的にも一つの区切りをつけることができます。
お坊さんに読経してもらい、これまでの感謝を込めて手を合わせる時間は、遺族にとっても大切な心の整理になるでしょう。
この儀式を経て初めて、墓石をそのまま移動させたり処分したりといった次のステップに進めるようになります。
墓じまいで墓石をそのまま活用する手順と注意点

- 自治体へ提出する改葬許可証の申請方法
- 墓石をそのまま移設する際の運搬コスト
- 移設先の霊園で墓石を持ち込む際の条件
- 石材店に依頼する墓石のクリーニング費用
- 永代供養への切り替えと墓石の取り扱い
- 親族と墓じまいの方鎖を共有する大切さ
- 墓じまいで墓石をそのまま扱う際の注意点まとめ
自治体へ提出する改葬許可証の申請方法
遺骨や墓石を動かすには、法律に基づいた「改葬許可証」という書類が必要になります。
勝手に遺骨を取り出して移動させることはできないので、まずは現在お墓がある市区町村の役所で手続きを行いましょう。
基本的には、今の墓地の管理者に「埋蔵証明」をもらい、新しい受け入れ先から「受入証明」をもらう必要があります。
これらの書類を揃えて役所に提出すれば、改葬許可証が発行されるという流れですね。
手続き自体はそれほど難しくありませんが、複数の遺骨がある場合は人数分の申請が必要になることもあるので注意して。
役所のホームページで申請書がダウンロードできることも多いので、事前にチェックしておくとスムーズに進みます。
墓石をそのまま移設する際の運搬コスト
墓石をそのまま新しい場所へ運ぶとなると、やはり気になるのは運搬にかかるコストですよね。
墓石は非常に重いため、専門の機材やクレーン車が必要になり、一般的な引っ越しよりも高額になりがちです。
運ぶ距離にもよりますが、近距離でも20万円から、遠方になると50万円以上かかることも珍しくありません。
また、石を一度解体して運び、現地で再度組み立てる必要があるため、工賃もそれなりに発生します。
「石を買わなくて済むから安い」と思いきや、運搬費と施工費を合わせると新品を買うのとあまり変わらなかった、という場合もあるかも。
費用対効果をしっかり見極めるために、石材店さんには詳細な内訳を出してもらうのが良策と言えます。
移設先の霊園で墓石を持ち込む際の条件
墓石をそのまま再利用したいと思っても、移設先の霊園が「持ち込み」を許可していないと話が進みません。
最近の民間霊園や納骨堂では、景観を統一するために既定の墓石しか建てられないケースが非常に多いのです。
特にデザイン墓石が並ぶような新しい霊園だと、古い和型墓石の持ち込みが断られることもあるので注意が必要です。
公営霊園であれば比較的自由度が高い傾向にありますが、それでも石のサイズに制限がある場合があります。
せっかく運んだのに設置できなかった、という悲劇を避けるために、新しい霊園を契約する前に「持ち込み可能か」を必ず確認しましょう。
個人的には、石の持ち込みができるかどうかを霊園選びの最優先事項にしてもいいくらい、大事なポイントだと考えています。
石材店に依頼する墓石のクリーニング費用
長年屋外にあった墓石をそのまま新しい場所に据えるなら、この機会にクリーニングを依頼するのがおすすめです。
プロの石材店に頼めば、長年の水垢や苔をきれいに落として、まるで新品のような輝きを取り戻すことができます。
クリーニングの費用は石の大きさにもよりますが、だいたい3万円から10万円程度でお願いできることが多いようです。
また、文字の部分に色を入れ直したり、小さな欠けを補修してもらったりすることで、さらに見栄えが良くなりますね。
移設という大きなイベントのタイミングで石をメンテナンスするのは、ご先祖様への供養としても非常に意義があることだと思います。
新しい土地で清々しい気持ちでお参りするためにも、プロの手を借りる価値は十分にあるはずですよ。
永代供養への切り替えと墓石の取り扱い
墓じまいをして永代供養に切り替える場合、残念ながら墓石をそのまま維持することは難しくなります。
永代供養は、お寺や霊園が家族に代わって供養を続けてくれる仕組みで、多くは合祀墓や納骨堂という形をとるからです。
その場合、元の墓石は役割を終えて撤去・処分されるのが一般的な流れになります。
もしどうしても石の一部を残したいのであれば、石を小さく加工してプレートにしたり、庭石として活用したりする方法もあります。
ただ、石を自宅に持ち帰る場合は、閉眼供養をしっかりと済ませて「ただの石」として扱うのが宗教的なエチケットです。
自分の代で墓じまいをする決断は勇気がいりますが、石の形が変わっても供養する心が変わらなければ大丈夫だと私は思います。
親族と墓じまいの方針を共有する大切さ
墓石をそのままにするか処分するか、という問題は自分一人で決めてしまうと後でトラブルになりやすいものです。
特に兄弟や親戚の中には「代々の石を守るべきだ」と強く考えている方がいるかもしれません。
独断で墓じまいを進めてしまい、後から「勝手なことをした」と責められるのは一番悲しいことですよね。
だからこそ、早い段階で自分の考えを親族に話し、理解を得ておくことが何より大切です。
費用の負担についても、誰がどこまで出すのかを明確にしておけば、後々のしこりを防ぐことができます。
お墓のことは家族の問題ですから、みんなが納得できる着地点をゆっくり探していく姿勢が、円満な墓じまいの鍵となりますね。
墓じまいで墓石をそのまま扱う際の注意点まとめ
- 墓じまいにおける墓石の扱いについて大切なポイントをまとめました
- 墓地の管理規則で更地返還が義務付けられている場合が多い
- 墓石を別の場所に残すなら移設という形をとる必要がある
- 撤去処分の費用相場は1㎡あたり10万円から15万円程度
- 移設には運送費や施工費がかかり高額になることもある
- 新しい霊園が墓石の持ち込みを許可しているか確認が必須
- 改葬には自治体からの改葬許可証が法律上不可欠
- 石を動かす前には必ずお寺で閉眼供養を執り行う
- 離檀料は感謝の気持ちとして相場の範囲内で包むのがマナー
- 墓石の再利用時はクリーニングを検討すると見栄えが良い
- 永代供養にする場合は原則として墓石は撤去処分となる
- 一部の石を加工して手元供養として残す選択肢もある
- 親族との話し合いを怠ると大きなトラブルに発展しかねない
- 見積もりは必ず複数の石材店から取って比較検討する
- 石の状態によっては再利用が難しい場合もあるためプロに相談する
- 墓じまいで墓石をそのまま扱う際は計画的な準備が成功の秘訣
